理学療法士(PT)の国家資格を取得した後どんなところに就職できるのだろうか?仕事の内容は違うのか?進路を決定する前に知っておいて損はないと思います。
理学療法士になり様々な経験をさせていただき15年。。。この私が転職し経験した就職先や見聞きしたリストと感想です。参考にしてみてください。
目次
1病院

大多数の方は病院と思い浮かべられると思いますが、病院でも様々です。
急性期や回復期、維持期などがあります。
また、整形外科や脳神経外科などの個人病院では診療科によっても選べます。
ベッド数が多い(総合病院など)は病院内で急性期から回復期のリハビリができるところもあります。
急性期病院
術後すぐにリハビリを開始する病院。就職は難易度高めの印象。結構痛々しい現場に遭遇します。特にICU。
回復期病院
術後状態が安定しているが、まだ病院で集中的なリハビリが必要で、一番リハビリの効果が表れやすく、自宅復帰のための病院。
回復しやすい時期のため、リハビリをしてて効果が目に見えて分かりやすいです。
療養型病院(維持期)
自宅復帰のためにより実践的な訓練を行う場所。
また、医療的な処置がありつつ、身体の能力を維持する為の病院。地域に根ざした個人病院が多いです。
維持期、慢性期でもあるため、効果が目に見えることが少ないが、地道に頑張ると結果が表れることもあり、その際は特にうれしいです。
病院のまとめ
診療科別で就職したいと思われている方は、整形外科、脳神経外科、循環器、小児科、内科などの個人病院(診療所)が主にみられております。主に整形外科が多い傾向にあります。診療別であれば専門性を重要視され、特化した知識を得ることができます。
病院は医師が必ずおり、レントゲンやCT、MRIなどの画像データを診れるようになり、症状を予測したリハビリを実施したり、医師や看護師、薬剤師などともコミュニケーションをとりリハビリに生かせるのが強みかと思われます。
総合的な面での知識が必要であったり、緊急時の対応、リスク管理が必要となる患者様を対応することとなります。また、院内研修や外部での研修なども多く開かれておりなるため、新人セラピストでも成長できる場所だと思われます。
ですが、病院を転院や退院された後の状況がわからないことが多いです。とくに急性期などは患者さんの入院退院日数が少ないため、忙しいです。(主に書類作り)
施設

介護老人保健施設
主に施設の就職先で一番多いと思われる施設です。自宅へ帰るまでの間の施設であり、リハビリに力を入れて自宅復帰を目指している施設です。「老健」の名称で呼ばれております。
また、ほかの職種とのかかわりが強く、医師、介護士や看護師、ケアマネジャー、栄養士などなど、、、。介護保険を使用し入居する場所となります。
特別養護老人ホーム
常に介護が必要とし、在宅生活が困難な方が入居される場所です。「特養」の名称で呼ばれております。就職先としては少ないですが、まったくないということはありません。維持のリハビリが主になるかと思われます。
有料老人ホーム
有料老人ホームにも種類があるが、介護保険を使用しサービスを受けつつ生活する施設となってます。就職先はありますが、施設によってはリハビリではなく、介護メイン(入浴介助、排せつ介助、食事介助など)で仕事をすることもあります。
就職する際はきちんと確認したほうがいいとおもわれます。夜勤などがある場合は主に介護士としての仕事となると経験上思われます。
グループホーム
認知症がある方が、自宅に近い状況での共同生活をする場所となります。単体の就職先としては多くありませんが、病院や老健などの施設に併設されていたりするため、病院スタッフや老健スタッフが出向という形でリハビリに行く場合もあります。
デイケア
病院や老健に併設されている介護施設で日帰りでリハビリや入浴などを実施し機能向上を図る施設です。最近では2時間や半日のリハビリのみを目的とした短時間デイケアなども多くみられており、就職先としては多いほうと思われます。就職される際は高齢者の送迎などをリハビリスタッフがすることも多いため、車の運転免許が必要な場合が多いです。
デイサービス
デイサービスはデイケアとにておりますが、介護メインの施設で、デイケアと人員配置が違ってきます。デイケアは施設基準に理学療法士が必要ですが、デイサービスは機能訓練指導員でもよいとなってます。ですが理学療法士が代わりしている場合もあります。まったく就職先がないこともありません。
施設のまとめ
施設は病院の入院期間を終えてからや、自宅から来られることもあるため、ある程度機能向上されている方も多くおられます。そのため能力が向上しにくい状況ではあります。
根気強くリハビリが必要になります。
また、レントゲンなど見る機会が少なく、現在どのような状況になっているかなどの定期的な情報が入りにくいことが多いです。デイケア、老健で働いていた際は症状から脳や骨がどのようになっているか考えるようにしておりましたが、答えはわからずなことが多かったです。
施設あるあると思いますが、レクレーションや催し物、外出などが頻繁にあり、小道具を作ったり、利用者様と料理したりしておりました。
うちは田舎でもあったため、みんなでリハビリと称してタケノコ狩りや山菜取り、山登り、雪だるまを作ったり、雪合戦、毎月の行事(運動会、文化祭、夏・秋祭りなど)ものを行ってました。準備が大変ですが、そこを苦にならない人は施設でも大丈夫かと思います。施設によってないところもありますが、、、。
その他
訪問看護ステーション
医療・介護保険を使用し利用者様の自宅を訪問しリハビリする場所です。
就職先としては多くなってきております。
ですが、病院、施設などで経験を積んでからがいいと思われます。自宅へ訪問する際、1人で患者様の対応や家族の対応、業者の対応、ケアマネージャーや医師・看護師への連絡、緊急時の対応、担当者会議、自宅調査、車運転を求められます。また、利用者様、家族との信頼関係の構築も必要となります。対応が悪かったり、不信感につながる際は容赦なく契約を切られてしまいます。。。
訪問看護ステーションは利用者様が少ない際は営業も行うため、コミュニケーションスキルも必要となります。どうしても訪問看護ステーションに就職したい場合は病院や施設に併設されているところを見つけ、就職してもいいかと思われます。

障がい児施設
障がい児施設には入院型と通所型があります。
基本的には児童指導員任用資格を持っている方が優遇されます。ですが、最近では通所型(放課後デイサービスや児童発達支援など)で理学療法士の求人を出されているところも多くみられております。
その際は送迎なども行う必要があるため、車の運転も必要となる場合が多いです。
小児の知識などが特化されます。
行政機関
保健所や市役所となります。主に健康教室や予防リハビリなどを行ったりします。また、介護保険調査に行くこともあります。地域住民の方への集団的な支援や事業企画をしたりと健康促進に対しての啓発教育を目的とされております。就職先としてはあんまり見ないため、求人がでてないかのアンテナを張る必要あり。
スポーツ関係・フィットネス・整骨院
自由診療でできるストレッチ施設やジム・整骨院でも求人がみられております。
整骨院では慢性通や交通事故、スポーツ障害などの治療にあたることが多いようです。
フィットネスは健康な人に対し、筋肉に特化した分野となるため、筋肉を主に勉強する理学療法士は最適なのでは~と思っております。ですが、治療とはかけ離れるため、筋肉大好きな方はいいかもです。
これらは自由診療であるがために営業も必要となります。歩合制なことも多いため、病院・施設と違って頑張れば頑張るだけお給料に反映されやすいです。
スポーツ関係ではスポーツトレーナとして選手の専属でリハビリを実施したり、チームの専属となり、試合の日について行ったりと様々です。
就職先としては個人事業主(フリーランス)や病院にスポーツドクターがおり、病院の理学療法士が派遣されたりと様々です。
まずは経験が必要となりますので、スポーツドクターがいる病院、診療所に就職したりスポーツトレーナー協会的なのに参加したりと実践を積む必要があります。また競技の知識を深め、症状をみてどのような対応が求められるのかなど、より良いパフォーマンスを出せるように手助けする必要があります。実践あるのみ!

教育・研究施設
主に養成学校や大学、大学院などになります。養成学校の先生は幅広い知識と教育、親や生徒からの相談対応、国家試験などの対策、試験、学生集客など臨床とは全く違う経験ができると思われます。一定の臨床経験や研修の受講なども必要となりますので、国家資格合格後すぐにはなかなかなれません。
学校の先生方は生徒を何人も送り出しているため、卒業生で臨床経験を積んでいる元生徒を引き抜いたりなどみられるようです。
また、大学院での研究者は臨床経験をつんでから、仕事をしつつお金を払い大学院に行かれることが多いです。両立はとても大変ですが、交流が増えたり、大学院を出ないと就職できない就職先などメリットもあります。

治験コーディネーター
治験コーディネーターは臨床経験が必要となります。また、医師や製薬会社とのコミュニケーションスキルとカルテ読解、薬学に精通する必要もあります。治験者と医師の橋渡しが必要で間に入る仕事でもあるため、質問などにも答えられるくらいの知識の準備も必要となります。治験コーディネーターは看護師や薬剤師が有利ではありますが、臨床経験をつみ応募するのもいいかと思われます。若い人材を募集傾向ではあるようです。就職をしたい方は20代でトライするといいかもです。

福祉用具業者
福祉用具を扱う販売員です。主に介護保険、自費で借りられる福祉用具をレンタルしたり、販売したりします。
営業職になりますので、基本的には車で居宅事業所に営業に行ったり、個人宅に福祉用具を設置、住宅改修手続き、契約、定期点検を行います。
理学療法士の資格がなくてもできる仕事ではありますが、理学療法士は在宅環境や患者様の身体把握を得意としますので、福祉用具を導入、提案するにはピッタリかと思われます。
担当ケアマネジャー、担当理学療法士などとコミュニケーションをとりながら導入提案を行い、すべて一人で決定するわけではないため、不安に思わなくてもいいかと思います。
施設などでの臨床経験、介護保険制度の知識があるとgoodです。
大変な点としましては、新規開拓の際、営業スキルが必要なことが多い。福祉用具は重いものが多い(介護ベッド、マットレス、車いす、ポータブルトイレ、手すりなど)ため、体力が必要なことが多い。すべて一人で設置しつつ、患者様宅を傷つけないように手早くする必要があります。
ですが、福祉用具について知識が豊富になります。道具の組み立てや福祉用具が好きな人にとっては最高の環境です。臨床スキルはほぼいらない!

個人事業主
臨床経験を経て、得意な分野を極め、自由診療で開業する理学療法士も多くみられてきました。
徒手的な会社から障害者、高齢者のeスポーツをサポートする会社など、、、。
私の友人もその一人です。安定するまでは理学療法士として夜勤専従をしつつ日中は開業した職場で働いております。すごい!!
独立したいという強い意志がある方は個人事業主となってもいいかもしれませんね。安定した収入が入るまでが大変かもですが、、。
まとめ
理学療法士(PT)の国家資格を取得し、就職活動をすると思いますが、都道府県によっては飽和状態の場所も現在あるのが現状です。現に私が住んでいる熊本県は養成校が5校あり、多いときで7校はあったと思います。ざっと見積もっても200人から300人近く毎年、理学療法を生み出してきている状況です。
理学療法士になったら大体の方は病院への就職を思い浮かべるかと思われますが、毎年○百人もの国家資格者が全員病院に就職できるでしょうか??はっきり言って無理なんです。
ですが、、視野を広げてみると様々な場所への就職先があります。
まず自分がどのような分野の仕事がしたいのか、目標は何なのか、何を優先させたいのか(給料、やりがい、休み、福利厚生)考えてみましょう。
そして決まったら、行きたい職場のホームページを確認し、必ず一度は施設見学に行き、情報収集するようにしましょう。施設の環境や福利厚生、給料、教育体制、研修、患者一人に対しての治療時間や人数、ノルマ、残業の有無などを確認したほうがいいでしょう。
入職してから「全然違った」と思ってもあとの祭りとなります。
私が紹介した就職先以外もあるとは思いますが、ぜひ参考にしていただけたらと思います。


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